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<今年の花粉症>

例年松本では2月末ころからスギそしてヒノキ花粉の飛散が始まります。今年の飛散はどうでしょうか。

先週くらいから目のかゆみや鼻水などを訴えて来院される患者さんがいますが、風邪も流行っていますので、花粉に敏感な方なのか、診断がむつかしいですね。

日本気象協会のホームページ tenki.jp (http://www.tenki.jp)が発表している2016年の花粉の飛散数は、長野県では昨年(2015年)に比べると70%以下の少ないとの予測です。ただし、東京、愛知、大阪などは昨年よりも多くなる予測ですので、春お出かけされる方はご注意ください。

治療は患者さんの生活の質(QOL)の向上が目標になります。治療の中心は第2世代抗ヒスタミン薬となります。

第2世代抗ヒスタミン薬はたくさんの種類があります。新しいものほど眠気などの副作用が軽減されています。効果については試験管段階で、ヒスタミン抑制試験などの結果は差がありますが、実地臨床の場では効果に個人差が大きく、一番新しい薬が必ず効きますよとは言い切れません

効果がマイルドですので、すぐには効きにくく、また、連用することにより改善率が上昇しますので、効果をみるには10日から2週間程度飲んでみることがよいです。実際に飲んでみて一番効果のある薬を探すことが必要です。当院ではその方に合った薬を見つける手助けをさせて頂きます。

鼻閉の強いタイプの方には抗ロイコトリエン薬が効きます。抗ヒスタミン薬と併用することもあります。

鼻症状が強い時には鼻噴霧用ステロイド薬を併用します。鼻噴霧用ステロイド薬には液体と粉状のものがありますので、その方の症状などで選択させていただいております。

目の症状が強い場合には抗ヒスタミン薬またはケミカルメディエーター遊離抑制薬の点眼薬を使用します。ステロイド薬の点眼薬は緑内障などの副作用がありますので、当院では症状が重篤な時に短期間だけ使用します。

第1世代抗ヒスタミン薬や、それと経口ステロイドとの配合薬などもありますが、花粉症には使用は控えるべきです。もし処方された場合には内服は控えたほうがよろしいかと思います。

今年の花粉症の時期を、なるべく快適に過ごすために手助けをさせて頂きます。